Vol.12
シティ・ポップのゆくえ ~1988年のオメガトライブ~
- 出演者
- 新川 博・久保田 泰平
- 日程・時間
-
2017年9月9日(土)
OPEN 18時00分
START 18時30分
- 開催場所
- 荻窪ベルベットサン
- 住所
- 東京都杉並区 荻窪3-47-21 サンライズ ビル1F
Vol.12はケモノディスク初のトークイベントとなりました。80年代を中心に数々のヒット曲を手掛けられ、オメガトライブのサウンド・プロデューサーとしても活躍されていた音楽プロデューサー・編曲家の新川 博さんと、音楽ライター久保田 泰平さんをお招きし、80年代を代表するシティ・ポップグループだったオメガトライブのサウンドの魅力を掘り下げました。
イベント1部では、新川さんが子供時代Charと組んでいたバンドの話や、編曲家になったいきさつ、オメガトライブの仕事を引き受けた経緯、作曲家・和泉常寛さんとの作業など、1986オメガトライブ時代までのお話しを伺いました。
2部ではカルロス・トシキ&オメガトライブのアルバム「Down Town Mystery」「be yourself」のレコーディング関連の話題を中心に展開。カルロスさんの人柄を思わせるエピソードや、ロス・レコーディングに参加していたミュージシャンとのお話、そして今や伝説となっている菊池桃子さんヴォーカルの「RA MU」結成時の秘話なども飛び出し、新川さんしか知りえない話の数々に会場は盛り上がりました。
途中アナログ・レコードの話にもなり、「安いポータブル・プレイヤーでもいいから、是非アナログ・レコードの音を体験してみてほしい。音質ではアナログはデジタルにかなわないけど、メロディのツボをさらに引き立てて聴かせる力があり、音楽のストーリーに入っていきやすいから」と音楽を心から愛している音楽家ならではの発言もされていました。
1980年代の時代の波を正面から受け、ダイナミックな変化を遂げたオメガトライブでしたが、それは時代に翻弄されたというよりも、時代の最先端の音を探求した結果だったということでした。オメガトライブというプロジェクトはある意味、才能溢れる若きクリエーター達の音の実験場だったのだと思います。
1989年に発売されたアルバム「BAD GIRL」のタイトル曲の作詞をピチカート・ファイヴの小西康陽さんに依頼したのは、当時新川さんが田島貴男さん在籍のピチカート・ファイヴが大好きだったからだというエピソードが、個人的には非常に興味深かったです。
新川さんがトークイベントに出演されるのは初めてということでしたが、久保田さんのナビゲートもあり、終始リラックスムードでいろいろお話し下さいました。オメガトライブの話だけでなく、新川さんの音楽に対する真摯な熱い想いなどにも触れることができ、とても素晴らしい時間となりました。
ご出演いただいたお二人、ご来場いただいた方、ベルベットサンのスタッフの方々、ほんとうにありがとうございました。